〜 11月25日の花 ジャノメエリカ(蛇の目エリカ) 〜
花言葉 |
博愛・幸運・孤独・裏切り |
別名 |
エリカ・ハイデ・クロシベエリカ・ベニエリカ・ヒース |
科・属名 |
ツツジ科・エリカ属 |
原産地 |
南アフリカ・ヨーロッパ原産 |
状態 |
常緑低木 |
...........花のいわれ・特徴.........
エリカは南アフリカ、ヨーロッパ原産の常緑の低木で、数百種類の原種が分布しています。花形は筒形からつぼ形、球形などさまざまです。ヨーロッパではヒースランドと呼ばれる荒野に自生する木として知られ、また詩や小説などの文学作品にも登場して独特の世界観を与えています。
エリカは『ジャノメエリカ「E・カナリクラタ(canaliculata)」が園芸上の通称で、日本に輸入されたのは大正時代です。南アフリカのケープ地方原産の大型種で、小枝がこんもりとよく分枝し、杉の葉状の葉は(写真右3番目)小さく、11月頃から春にかけて枝先に咲く花は、長さ4oの細かいピンクのつぼ形で、中心に黒色の葯があり目立ちます。
花色は赤やピンク、紫、白、黄色とさまざまです。また突然変異種である「レッドクイーン(紅エリカ)」と呼ばれるピンク色が濃い園芸品種も栽培されています。比較的丈夫でマイナス5〜8℃ぐらいまでは耐えられるので、暖地では庭で育てることも可能です。また2〜3月に咲く寒咲きのジャノメエリカは切り花として利用されています。ただ葉が散りやすく枝が折れやすいので注意が必要です。高さは約2m。開花期は6〜7月と10〜11月、翌1〜3月で、鉢の市販期は11月〜翌3月頃です。
属名の「エリカ(Erica)」はギリシャ語の「ereike(裂ける)」に由来し、この植物に胆石を砕く薬効があるから、またはギリシャ語の「erion(軟毛)」の意で、この植物に軟毛のある種類が多くあることからともされます。和名は小花から覗く黒い葯が蛇の目に見えることから「ジャノメエリカ(蛇の目エリカ)」、または「クロシベエリカ(黒蕊エリカ)」と呼ばれています。
英名は、ヨーロッパの「ヒースランド」と呼ばれる荒野に多く形成する木から「Heath(ヒース)」と呼ばれます。またヒースの咲く荒野はよく小説や詩の舞台にも登場しています。ドイツ語では「Heide(ハイデ)」と呼ばれています。 |
フランス地方の伝説
フランス東部に、エリカの先端の柔らかい部分を麦芽を混ぜて作る「ヒースビール」というビールがあります。
昔、キリスト教の武装布教団とスコットランドの先住民ピクト人が戦ったとき、ピクト人が敗れ、生き残ったビール職人の親子が捕まってしまいました。布教団はヒースビールの作り方を教えることを強要しましたが、父親は頑として教えようとはしませんでした。布教団の頭は怒って父の目の前で息子を殺し、父親に口を割らせようとしましたが返って憎しみをかい、その秘伝は分からずじまいにとなりました。とうとう頭は自分を恥じて父親を放免したそうです。 |
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...........花の栽培.........
日当たりと水はけのよい、酸性で有機質の多い肥沃地を好みます。植え穴を大きめに掘り、堆肥や腐葉土などをすき込み、やや高めに植えつたらたっぷりと水やりします。肥料は2〜3月と5月中旬〜6月に、過肥や過湿を嫌うので、緩効性化成肥料を、一握りばらまきします。
2〜5月下旬に1回摘芯して数本の主枝を作り、その後は枝数を決めて整姿します。ツツジグンバイムシが発生する4〜9月は、スミチオン乳剤1000倍液を散布して防除します。 |
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