わたしがクリスマスローズの花に興味をもったのは、12月の寒い季節に玄関回りの花壇が出来上がったときでした。
花の少ない冬にどんな植物を植えたらよいのか迷っていたとき、園芸本で見つけたのがクリスマスローズの花でした。
クリスマスローズの魅力は、何と言っても寂しい冬の庭に、花色も豊富で美しい彩りを添えてくれることです。 |
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またクリスマスローズは日陰でも育ち、常緑樹で葉も鑑賞できること、そして、どんな庭にも合い、適応力があり丈夫な花です。
夏は日陰や涼しい場所でなければならないので、北に位置する我が家の玄関回りにはぴったりなのです。冬の花壇には有りがたい存在でした。 |
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クリスマスローズのもう一つの魅力は、ほかの多くの植物に比べて花が長く鑑賞できることです。これは、5枚の花びらのように見える部分、萼(がく)片が発達したもので、受粉した子房を守るため、落ちずに長くとどまるからなのです。
場所が合えば手がかからず、一度植えると数年植えたままでよく、大株になって花数が年々増えていきます。 |
【 育て方 】
植え付けや株分けは、9月〜10月、または1〜4月ごろがよく、落葉樹の下など、夏涼しく西日の遮られる場所が適しています。環境に対する順応性があるので、よほど極端な環境でない限り充分育ちます。肥料も年に一度、秋に遅効性肥料をまいておきます。
11月〜12月頃に、古くてきたなくなったり、傷んだ葉は、葉柄の元から切り取り株の整理を行います。雨が降っているときに行うと、切り口から病原菌が入る可能性があるためできれば晴れの日に古い葉を根元から切りとることをお薦めします。
乾燥を嫌うので、庭植の場合は腐葉土やピートモスを敷いておきます。水やりですが、四季を通しての基本は用土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
夏が近づき気温が30度近くになると生育は休止状態に入ります。花がぐったりするほど 乾かしても大丈夫なので、夏の水やりは控えめにします。もし、日の当たる場所に植えているのであれば、午後の強い西日は大敵なので、遮光してあげるのがベターです。
【 種の採取 】
種の採取は、子房がぱんぱんにふくらんできたら、種が飛び散るのを防ぐため、お茶パックなどの茶こし袋を花にかぶせ、ホチキスで止めておき、5月の初めごろに採取します。 |
2月ころに咲き始める花なのに、クリスマスローズなんて、季節はずれの変な名前です。同じ仲間に本当にクリスマスの頃に咲くクリスマスローズがあるのです。学名は、ヘレボレス・二ゲラ。
実は、ヘレボラス・二ゲラは毒性成分があるのです。毒性成分は根に含まれていて、花や葉、茎などには含まれていません。根を口にしない限りは大丈夫ですが、毒性は強いので、抜き取った株の処理には注意が必要です。
園芸店で販売しているのは、大部分が早春に花を咲かせるヘレボルス・オリエンタリスですので、ニゲラと違って毒性が少ないので栽培するのに問題はありません。 |
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