スズメバチは、この後も何度も何度もハチノコを求め、やってきては食べ漁っていました。私がアシナガバチの巣で、スズメバチを目撃してから3日目にはハチノコは食べつくされ、一匹のアシナガバチも居らず、巣はカラッポになっていました。
アシナガバチは、大事に育てているハチノコを食べ荒らされていたときも、スズメバチにはまったく手出しはしませんでした。 初めに見たときは動いている気配がなかったので、死んでいるとばかり思っていました。
でもスズメバチが去ったあと、すぐに敏捷な行動で巣穴の点検に動きはじめるのです。それならばなぜスズメバチに対して集団で戦えないのかと、何とも情けなくひとり憤慨していました。
そこで事典で調べてみると、このスズメバチはどうやらアシナガバチの天敵、ヒメスズメバチだと判明しました。となると、アシナガバチはこの不幸の嵐が通り過ぎるまで、ただただ耐えているしか方法がなかったのですね。
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