〜 12月27日の花 シクラメン(豚の饅頭、篝火花) 〜
花言葉 |
切ない私の愛を受け取って・はにかみ(ピンク)・恥ずかしがりや(ピンク)・清純・嫉妬(赤)・理解・内気・遠慮・気後れ・猜疑・過ぎ去ったよろこび |
別名 |
カガリビバナ・ブタノマンジュウ・アルペンバイオレット・フローリツスシクラメン |
科・属名 |
サクラソウ科・シクラメン属 |
原産地 |
地中海沿岸原産 |
状態 |
多年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
シクラメンは地中海沿岸東部原産の多年草で、日本に輸入されたのは明治初期頃です。冬の鉢花の女王と呼ばれ、日本の年末年始には欠かせない花であり、誰に贈っても喜ばれるのがこのシクラメンです。主に栽培されているのは、19世紀の中頃のイギリスで「シクラメン・ペルシカム」に改良を加えた園芸品種です。
花期が長く、色も赤や白、ピンク、藤色、黄色(写真左)などの花色も豊富で人気の高い鉢花です。5枚の花弁が反り返るように咲き、6弁以上の八重咲種、大輪種にはフリンジ咲き(写真右2番目)や複色・パステル色、中輪種は一代交配種で丈夫で育てやすく、ミニ系は原種に近い小さな花が咲きます。また香りがあるものもあります。
葉はハート形や卵形で縁には小さなギザギザあり、表面は銀灰色斑紋が入り、裏面は光沢のある紅紫色をしています(写真右下)。草丈は10〜30cm。花期は11〜翌4月、鉢の市販期は10〜翌1月頃です。画像は「C・アイス プリンセス(写真左)」、「C・フェアリー バンビー(写真右上)」、「C・ウェディング ドレス パープル(写真右2番目)」、「C・カガリビ(写真右上)」です。
属名の「シクラメン(Cyclamen)」はギリシア語の『kyklos「キクロス(回る、丸い形)」』という意で、球根がずんぐりしていて、受粉すると花茎が丸くねじれることに、または花後の茎がらせん状に丸まることからとされます。原産地では野豚がこの花の茎を好んで食べることから「Sow
bread(メスブタのパン)」と呼ばれています。輸入された当時はパンという言葉が分かりずらかったため、日本の植物学博士が直訳して「ブタノマンジュウ(豚の饅頭)」という和名がつけられました。
ただ花屋さんで「ブタノマンジュウください」とはちょっと言いずらいですね。そのせいか和名を使う人はほとんどないそうでシクラメンで通っています。また、花の咲き揃ってきたときの様子が篝火のようだ、と形容した九条武子婦人の言葉から、牧野富太郎博士がつけた「カガリビバナ(篝火花)」という別名があります。
英名は「Cyclamen(シクラメン)」、または「 Florist's cyclamen(フローリスツ シクラメン)」、「Alpine volt(アルペン バイオレット)」です。ヨーロッパでは根を細かくほぐしてから思いを寄せている人に飲ませると心が傾いてくれると信じられ、また古くは蛇の咬み傷を治す、耳の病気を治す、あるいはお守りとして庭に植えていたそうです。そのため「修道女の花」「病気を治す花」「魔力を封じる花」「聖母の心臓」などの多くの別名があります。 |
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...........花の栽培.........
日当たりのよい場所を好むので、室内に置くときは、数時間でも直射日光に当てるようにします。過湿は根腐れや病気になることもありますので、水は表土が乾いたら、花や葉にかからないように与えます。底面灌水する場合は、常に給水部分の3分の2程度に水をためておきます。
肥料は開花中は6週間に1回、緩効性化成肥料を置肥します。春までは薄めた液体肥料を、10日に1回施し、終わった花や枯れた葉は、付け根から引き抜きます。休眠期は不要です。 |
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