〜 2月1日の花 ウメ(梅) 〜
花言葉 |
高潔な心・忠実・気品・澄んだ心・忍耐・独立・上品・厳しい美しさ・あでやか・艶やかさ・不屈の精神・高潔 |
別名 |
ニオイグサ・ムメ・コウブンボク・コノハナ・カゼマチグサ |
科・属名 |
バラ科・プルヌス(サクラ)属 |
原産地 |
中国原産 |
状態 |
落葉低木・高木 |
...........花のいわれ・特徴.........
ウメは中国中部から南部原産の落葉低木〜高木で、日本には奈良時代に白梅、平安時代に紅梅が伝わったとされます。平安時代以前は花といえばこのウメのことで、菅原道真の愛した花としても知られています。およそ300以上の園芸品種があり、主に食用としてのウメと花を観賞するウメに分けられます。
果樹としてのウメは、その実を梅干しや梅酒、媒染剤としての梅酢などに利用されます。観賞梅は交雑した親の形質により分類すると、原種に近い「野梅(やばい)系」、枝の断面が紅色の「紅梅(こうばい)系」、ウメとアンズの中間の性質をもち泡紅色の大輪を咲かせる「豊後(ぶんご)系」、アンズとの雑種にあたる「杏(あんず)系」の4系統に分けられます。
花にはよい香りがあり、葉に先立って枝の各節に紅色や白を中心に赤やピンクの花を咲かせます。小輪や中輪、大輪、咲き方も基本種は5弁花ですが、一重咲きや八重咲きもあります。画像は黄色に熟した「果実(写真右上)」、『カゴシマコウ「鹿児島紅」(写真右2番目)』、『タカダブンゴ「高田豊後」(写真右3番目)』、『ベニチドリ「紅千鳥」(写真右4番目)』、『ヒトエノチャセイ「一重茶青」(写真右下)』です。樹高は5〜10m。主な開花期は1〜3月で鉢の市販期は11〜翌2月頃です。
日本を代表する花木で、万葉集のなかでも萩に次いで多く詠まれています。学問の神様といわれる菅原道真が京都から太宰府に左遷されたときに、庭のウメの木に別れを惜しみ「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」と詠んだ有名な逸話があります。またウメには災難を払う力があるとされ、屋敷の鬼門にウメを植える習慣があったそうです。
属名の「プラヌス(Prunus)」はラテン古名の「Plum(すもも)」が語源とされます。和名は、当時食薬として利用されていた中国の漢方薬「烏梅、燻梅(ウバイ))」の呉音が「ウメイ(ムエイ)」だったことから、ムメ→ンメ→ウメ に転訛したとされます。ただ異説も多くあり、現在では定説には至っておりません。
平安時代にはこのウメを「ムメ」と表記する書物が多いことから、これが別名となったとも言われます。別名は他にも「コウブンボク(好文木)」、「コノハナ(木の花)」、「ニオイグサ(匂草)」、「カゼマチグサ(風待草)」、「ハルツゲグサ(春告草)」、「カザミグサ(香散見草)」、「ハツナグサ(初名草)」などがあります。英名は「Japanese apricot(ジャパニーズ アプリコット)」です。
ちなみに紅梅の色を表現するのに「本紅(ほんべに)」、「移紅(うつりべに)」、「移色(うつりいろ)」、「口紅(くちべに)」、「裏紅(うらべに)」、「底紅(そこべに)」、「移白(うつりじろ)」などがあるそうですが、日本人独特の美意識が窺われる呼び方ですね。 |
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...........花の栽培.........
植えつけの適期は12月中旬〜2月で、寒い地域では4月まで可能です。日当たりと風通しのよい場所に、有機質をたっぷりすき込んで植えつけます。勢いよく伸びた長い枝を軽く切ると、その枝から出た短い枝に花芽がでます。
12月下旬〜2月上旬、8月下旬〜9月上旬の2回に、油かすや骨粉、粒状化成肥料などを施します。病害虫には、葉の茂っている4〜6月に殺菌・殺虫剤を定期的に散布し、防除します。 |
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