〜 2月7日の花 ハナカイドウ(花海棠) 〜
花言葉 |
温和・美人の眠り・灼熱の恋・妖艶・友情・美徳・艶麗 |
別名 |
カイドウ・スイシカイドウ・スイカ |
科・属名 |
バラ科・マルス(リンゴ)属 |
原産地 |
中国原産 |
状態 |
落葉小高木 |
...........花のいわれ・特徴.........
ハナカイドウは中国原産の落葉低木〜小高木で、日本に渡来したのは江戸時代の正徳年間(1711〜1716年)のことです。園芸品種には八重咲きの「ヤエカイドウ(八重海棠)」、大八重咲きの「オオヤエカイドウ(大八重海棠)」、枝が垂れる「シダレカイドウ(枝垂海棠)」、白い斑が入る「フイリカイドウ(斑入海棠)」、花が上向きに咲く『ウケザキカイドウ「受咲き海棠」(ベニリンゴ)』、ぼかしの入る「ミツバカイドウ(三葉海棠)」などがあります。
また花を観賞する本種以外に、花後に小さな林檎に似た、径6〜10cmの赤い実がなる『ミカイドウ(実海棠)」があります。別名はナガサキリンゴで、江戸時代には海棠と呼ばれ、この実は食用にもなるそうです。ハナカイドウはちょうど桜の花の終った頃に、紫色の枝から数pの花柄を伸ばし、紅色のつぼみをつけ(写真右3番目)、開花すると淡いピンク色になり、淡紅色の花を咲かせます。写真左は満開の花がかすみに包まれている様子です。
花芽には4〜8個のつぼみがあり、先端から順に咲いていくので1ヶ月以上も花を楽しむことができます。光沢のある葉も美しく、庭木や公園樹だけでなく、鉢植えや盆栽にも利用されます。樹高は4〜8m。開花期は3〜5月頃で鉢の出回りは2〜4月頃です。
この花の美しさは昔から美人の形容に使われ、美人を形容するときに用いられる「海棠の雨にぬれたる風情」という慣用句からも窺えます。また、ハナカイドウには「スイカ(睡花)」という別名があります。これは中国の唐の時代、絶世の美女楊貴妃の故事で、中国唐の玄宗皇帝が楊貴妃が酔って寝たあと、まだ眠そうな顔で現れたときその美しさをカイドウに見立て、「これ真に海棠の睡り未だ足らざるか」と詠んだことからとされます。
属名の「マルス(Malus)」はラテン語の「malon(マロン)」のリンゴという意味で、リンゴのような実をつけることによります。和名は中国名の「海棠」をそのまま読んだもので、実が美しい「ミカイドウ(実海棠)」に対して、より花の美しさから「ハナカイドウ(花海棠)」です。また、花柄が長く垂れることから「スイシカイドウ(垂枝海棠、垂糸海棠、垂絲海棠)」とも呼ばれます。
英名は「Flowering crabapple(フラワーリング クラブアップル)」、「Hall's crabapple(ホールズ クラブアップル)」です。 |
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...........花の栽培.........
日当たり水はけのよくて、腐植質に富んだ肥沃な土が適します。日蔭や湿地、やせ地では生育が悪く、花もつきません。植えつけは10月下旬〜12月および2〜3月に、大きめな植え穴に堆肥を入れ土とよく混ぜ、高めに植えつけます。
支柱を取り付け、苗を固定しておきます。肥料は油かすと粒状化成肥料を等量混ぜたものを、2月と8月下旬に2〜3握り根元にばらまきします。5〜6月に葉に橙黄色の斑点が生じる赤星病が発生しますので、注意が必要です。
剪定の適期は1〜2月で、台芽は早めにかき取り、伸びすぎた枝は数芽残して切るか、付け根から切り取ります。 |
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