〜 3月27日の花 タンポポ(蒲公英) 〜
花言葉 |
また逢う日まで・楽しい思い出・真心の愛・神のお告げ・軽薄・別離・思わせぶり・田園の神託・解き難い謎 |
別名 |
ツヅミグサ・アズマタンポポ・カントウタンポポ・タンデリオン |
科・属名 |
キク科・タンポポ(タラクサカム)属 |
原産地 |
地中海沿岸・中央アジア原産 |
状態 |
多年草 |
...........花言葉の伝説と由来・特徴.........
タンポポは地中海、中央アジア原産の多年草です。全世界に約2000種が分布し、日本には自生種の在来タンポポと帰化種の西洋タンポポがあり、現在、道端などで見かけるほとんどのタンポポは外来種の「西洋タンポポ(写真左)」です。花弁の裏側に茶色の縞が入り、黄色の花の総苞片が反り返っているので外来のタンポポとすぐに見分けがつきます。
在来種は「カンサイタンポポ(写真右3番目)」、「エゾタンポポ」、「シロバナタンポポ(写真右上)」、「カントウタンポポ(写真右下)」など約10種が自生しています。タンポポというと普通はカントウタンポポを指します。ギザギザした葉の中心から15cm前後の花茎が出て、多くの種では舌状花だけからなる黄色の頭花を形成して果実を作ります。
果実は白毛の冠毛(写真右4番目)で覆われていますが、僅かな風で四散します。この綿毛をヨーロッパでは「好き・嫌い」と唱えながら吹き飛ばし、恋占いをした時代もあったそうです。「神のお告げ・田園の神託」という花言葉もここからきています。花色は黄色の他に白色もあります。
雑草として軽く見られているタンポポ(西洋タンポポ)ですが、れっきとしたハーブで花や葉は食用になり、若菜はおひたしやサラダに、花はワインに付け込んだり天ぷらや酢の物に、つぼみはピクルス漬けに、葉や根にはビタミンA・B・Cやカリウム、カルシウムを豊富に含んでいるので利尿剤や健胃剤として薬用にもなり、根はコーヒーの代用にもなります。また花は黄系の染料にもなるそうです。草丈は15〜30cmで開花期は2〜5月頃です。
属名の「タラクサカム(Taraxacum)」は、アラビア語のハーブの一種を意味する「tarah sagun」、またはペルシャ語の「tharachakon(苦い草)」が由来とされます。また葉がギザギザとして不揃いでライオンの歯に似ることから、フランス語の『Dent
de lion「ダン・ド・リオン( ライオンの歯)」』が語源となり、英名が「Dandelion(ダンデライオン)」、「Blow balls(ブロー ボールズ)」です。
タンポポは漢字で「蒲公英」と表します。古名は「鼓草(ツヅミグサ)」で、鼓を叩く音から連想された幼児語が花名になったといわれ、茎を切って水に浮かべるとその端が鼓の形になり、子供たちが「タン、ポン、ポン」と言って遊んだことからとされます。古名は他に「田菜(タナ)」、「布知名(フチナ)」、「藤菜(フジナ)」などがあります。
またドイツでは、綿毛が飛んだ後のタンポポが旧教のお坊さんの剃った頭に似るため「ポーペンブルーメ(坊主頭)」と呼ばれるそうです。 |
タンポポと南風
春のある日、怠け者でいつも寝そべっている南風は、野原にたたずむ美しい黄色の髪の少女みつけ、一目で恋に落ちてしまいました。実はその少女はタンポポだったのですが、南風はそれに気づかず、来る日も来る日も胸をときめかせ、黄色の髪の少女を見つめ続けていたのでした。ところがある日気がつくと、少女は白髪の老女になっていたのです。南風は驚き、あまりの悲しさに大きなため息をついたところ、そのため息に吹き飛ばされて、白髪の老女もいなくなってしまったのでした。 |
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