〜 5月25日の花 シャクヤク(芍薬) 〜
花言葉 |
恥じらい・はにかみ・優しい心・内気・清浄・つつましさ・素直な性格・恥辱・怒り・立腹 |
別名 |
エビスグサ・カオヨグサ・エビスグスリ・ヌミグスリ |
科・属名 |
ボタン科・パエオニア(ボタン)属 |
原産地 |
中国を中心に北東部・ヨーロッパ原産 |
状態 |
多年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
シャクヤクは中国北部、モンゴル、シベリア南東部、朝鮮半島北部の原産の多年草です。日本には平安時代に中国より渡来し、薬用、観賞用に栽培されていました。現在では多種多様な変わり咲きや豪華な大輪種が出回っています。
花はボタンとそっくりですが、ボタンは木本、シャクヤクはボタン属の中の草本性の種を指します。ボタンより少し遅れて咲き、冬期は地上部が枯れてしまいます。ジャクヤクの葉はやや厚く光沢をもち、枝先に10pほどの優美な花をつけます。
園芸品種が多く、一重咲きや半八重咲き、八重咲き、冠咲き、翁咲き、金しべ咲き、手毬咲き、ばら咲きなどがあり、色も白や淡桃、赤・オレンジ・黄・青・紫などがあります。また夕方になると花びらを閉じる性質があり、イギリスの民話には、はにかみやの妖精がシャクヤクの花に隠れたとき、この花もいっしょになって赤らんだことから、「恥じらい、内気、はにかみ」といった花言葉が生まれてたのだとされます。
シャクヤクはよく知られているように「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と、美しい女性の立ち居振る舞いの一つに例えられています。シャクヤクはまた、原産国中国での漢字「芍薬」からも連想されるように、古くから薬用植物として栽培され、根は重要な生薬として鎮痙薬、鎮痛薬に用いられてきました。ローマ時代の博物誌にもこの薬用の万能ぶりが伝えられていますが、現在でも血行をよくして筋肉の緊張を緩めるなど、様ざまな漢方薬として使われています。
主に庭植えや花壇、鉢植え、切り花として利用されています。草丈は50〜90p。花期は5〜6月で鉢の市販期は3〜6月、切り花は4〜6月頃です。画像は花屋さんでよく見られる「リチャードカーニバル(写真左)」、「オトメザクラ(写真右2番目)」、「オリエンタルゴールド(写真右4番目)」です。ちなみに日本に自生する「ヤマシャクヤク」は、同じボタン属でも別の種として扱われています。
属名の「パエオニア、ペオニア(Paeonia)」は薬草として使われたことから、ギリシア神話の神々の医師「ぺオン(Paeon)」の名からついたとされます。ペオンはシャクヤクの根で、冥界の王であるプルートの傷を治したとされます。和名は漢名の音読みで「シャクヤク(芍薬)」です。別名は「エビスグサ(夷草)」、「カオヨグサ(貌佳草)」、または「エビスグスリ(夷薬)」、「ヌミグスリ(枸杞)」などとも呼ばれます。英名は「Peony(ピオニー)」、「Chinese peony(チャイニーズ ペオニ―)」です。 |
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...........花の栽培.........
栽培は、日当たりのよい場所を選び、水はけ水もちがよく、腐葉土が3割以上の肥沃な土に、元肥を施し、植えた状態が30〜40pは高くなるように植えつけます。
施肥は花肥であるリン酸を多く施すと効果的で、油かすと骨粉を等量混ぜたものを、2〜3月、9月下旬に根元にばらまきます。剪定はとくに必要なく、葉が落ちたら花芽の上の不要な部分を切り、1花茎に1花を基準にわき芽はかきとります。灰色かび病がついたつぼみはすぐに取り除いて薬剤散布をし、株分けは早めに行います。 |
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