〜 5月27日の花 エビネ(海老根) 〜
花言葉 |
謙虚・誠実・にぎやかな人柄・忠実 |
別名 |
ジエビネ・ヤブエビネ・エビネラン |
科・属名 |
ラン科・カランテ、カランセ(エビネ)属 |
原産地 |
日本原産 |
状態 |
多年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
エビネは北海道から九州まで日本各地に原産する多年草です。代表的な野生ランで、樹木や石などの他物に付着する「着生ラン」に対し、地中をはう根から花を咲かせるので「地生ラン」と呼ばれます。この属の仲間は数十種分布し、栽培記録は江戸前期とされ、かっては各地の山野に自生していましたが、昭和の中頃に大ブームが訪れ、自生種は採りつくされ、現在では絶滅の危機に瀕しています。
一方園芸品種の交配は盛んで、人工交配レベルが高技術に達し、観賞価値の高い多くの品種が生み出され、海外にも紹介されています。エビネの葉は大きな楕円形で、初夏に葉が開くのに先だって花茎を出し、花径1〜2p、唇弁の白い花を10数個つけます。花色は白の他、赤・オレンジ・ピンク・黄・緑・紫・褐色・茶・黒・複色と、無い色は無いとされるほど多彩です。
主なものに紀伊半島以西に分布する、やや大形で鮮明な黄色い花の「キエビネ(黄海老根)」、小形で薄いピンク色の「キリシマエビネ(霧島蝦根)」、伊豆諸島に分布する優れた芳香をもつ「ニオイエビネ(匂海老根)」、夏咲きの「ナツエビネ(夏海老根)」、猿に似た「サルメンエビネ(猿面海老根)」など多彩な品種があります。
花形、花色、香りなど、1株ごとに異なる個性を持ち、鉢植えはもちろん、華やかなランとして庭植えでも楽しめます。木漏れ日のある明るい場所で栽培すると、花付きがよいとされます。草丈は30〜50p。花期は4〜5月(春咲き種)、7〜9月(夏咲き種)で、鉢の市販期は1〜5月頃、苗は1〜3月頃です。画像は「シトク(写真左)」、「オオサカズキ(写真右2番目)」、「カランセ ウェスティタ(写真右3番目)」、「カランセ ベスチタ(写真右下)」です。
属名の「カランテ、またはカランセ(Calanthe)」は、ギリシア語の『calos「カロス(美しい)」』と『anthos「アントス(花)」』という意味で、花の美しさによるとされます。和名の「エビネ(海老根)」は、地下の根茎の節が多く、その伸びている様子が海老の背に似ているところからといわれます。別名は「ジエビネ(地海老根)」、または「ヤブエビネ(藪海老根)」です。 |
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...........花の栽培.........
耐寒性に優れていますが直射日光を嫌うため、日陰か明るい日陰が適しています。植えつけ後、新根の生長が始まるまで水やりが必要です。暖地産の種類は冬期は霜よけの防寒が必要です。
夏は風通しのよい日陰で管理し、7月の初めから中頃と、10月の半ばから霜が降りるまでの間は、ラン用の液体肥料を1000倍に薄めて10日に1回与えます。花後はすぐに花茎を引っ張るように抜き取り、株分けして殖やします。 |
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