〜 6月10日の花 ベニバナ(末摘花・呉の藍) 〜
花言葉 |
化粧・情熱的な恋・特別な人・装い・包容力・熱狂・情熱・寛大・雅量に富む |
別名 |
スエツムハナ・セイヨウベニバナ・サフラワー・クレノアイ |
科・属名 |
キク科・カルサムス(ベニバナ)属 |
原産地 |
地中海沿岸・中央アジア原産 |
状態 |
一年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
ベニバナはカナリア諸島、地中海沿岸、中央アジアにかけて分布していますが、原種(C・ティンクトリウス)の原産地は不明とされます。栽培の歴史は古く、紀元前2500年のエジプトミイラがベニバナの染料で染められた布に包まれていたとされ、日本へは6世紀頃、高句麗の僧が携えてきたといわれます。
トゲのあるごわついた広楕円形の葉は互生し、夏にアザミに似た径2〜4cmの筒状の花を付けます(写真右3番目)。咲き始めは黄色ですが開花が進むにつれ橙、しぼむと紅色に変化していき、黄色から真っ赤に変色するその色に趣があるとされ、鑑賞されています。
ベニバナは古くから紅色の染料として栽培され、現在でも花が黄や淡紅のときに摘み、煮出して染液を作り、アルミニウムや鉛を媒染剤として染めています。最近はベニバナのタネからとる油がリノール酸を含むので健康食品として需要も高まり、若い茎や葉は食用にもされています。また摘んだ花を天日干しにしてドライフラワーとして用い、切り花用としてはトゲのない品種(写真右上)も出回り人気があります。草丈50〜100pで花期は6〜8月頃。鉢の市販期は5月頃で苗は2〜3月です。
属名の「カルサムス、またはカルタムス(Carthamus)」は、『アラビア語の「quartom」、ヘブライ語の「kartami」(染める)』に由来し、この花が染料に使用されたことにちなみます。和名の「ベニバナ(紅花)」も、花から紅(べに)の原料をとったことからとされます。
ベニバナの古くは、茎の末につく花を摘んで染料としたことから「スエツムハナ(末摘花)」、あるいは、呉(中国)から来た藍であるため「クレノアイ(呉の藍)」とも呼ばれていました。また呉の藍は「クレノアイ→クレナイ」と変化して色の名前「紅(くれない)」の語源にもなっています。英名は「Safflower(サフラワー)」、「Bastard saffron(バスタード・サフラン)」です。
ちなみに源氏物語に登場する「末摘花」はベニバナのことで、赤鼻の姫をこの花にたとえたものとされます。 |
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...........花の栽培.........
日当たり水はけのよい土壌に有機質肥料を施し、一晩水につけたタネを株間25pで点まきします。本葉5〜6枚ごろまでに間引いて1本にします。暖地では春に、寒地では秋にまきます。水やりは乾かしぎみにし、特に開花中は雨に当てないようにし、施肥は少なめにします。 |
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