〜 6月17日の花 クチナシ(梔子・口無し) 〜
花言葉 |
私は幸せです・洗練・優雅・喜びを運ぶ・沈黙・清潔・清浄・とても嬉しい・楽しい日々 |
別名 |
ガーデニア・センプク・サンシシ・ケープジャスミン |
科・属名 |
アカネ科・ガーデニア(クチナシ)属 |
原産地 |
中国・東南アジア・日本西部原産 |
状態 |
常緑低木 |
...........花のいわれ・特徴.........
クチナシは日本の西南部から中国、台湾、インドシナ原産の常緑低木です。長楕円形の葉は対生して厚く、表面は光沢を持った濃緑色で基部に小さな托葉があります。樹皮は灰緑〜灰褐色でよく分枝します。花径5〜10pの5〜7弁花を枝先に1輪つけ、雄しべは花冠の裂片と同じ数だけあり、開花するとこの葉に映えるように純白の美しい花を咲かせます。
素晴らしい香りを放ち、春のジンチョウゲ、秋のキンモクセイに匹敵する三大芳香木として知られています。花は夕方から咲き始めますが、この純白も一夜限りで翌日には黄ばんできます。楕円形の果実は長さ2cmで、10〜11月には赤黄色の実(写真右3番目)に熟します。
クチナシは基本種の「一重咲き(写真左)」と八重大輪花の「ヤエクチナシ(写真右2番目)」や『オオヤエクチナシ「ハナクチナシとも」(写真右4番目)』があり、八重咲きは一重咲きのものがアメリカに渡って改良された大きな花で、葉も樹高も一重咲きより大きく、店頭に出回るのはこの大輪の八重咲き種でガーデニアと呼ばれています。他に八重小輪花の「コクチナシ(写真右上)」や葉に白色の斑が入る「フイリクチナシ(写真右下)」などがあります。庭木として重宝され、小さく切ったものはウエディングブーケとして使用されます。
乾燥させた実は、消炎、止血、鎮痛、解熱などの薬効が認められ、山梔子(サンシシ)という生薬名で昔から利用されています。またこの実はクロセチンという黄色の色素を含んでいるので染料としても使用され、たくあんやキントンを黄色に着色するのに使われています。樹高1〜3m。開花期は6〜7月で鉢の市販期は3〜7月頃です。
属名の「ガーデニア(Gardenia)」は、アメリカの植物学者「アレキサンダー ガーデン(Alexander Garden)」の名に因むとされます。和名の「クチナシ(梔子・山梔子)」は実が熟しても口を開けないことから「口無し、梔子」と呼ぶ「口無説」、または、果実の先端に嘴状の宿存萼があるのでクチと呼び、小粒の種子のある果実をナシに見立てた「嘴梨説」とがあります。別名は「センプク」で、英名は「Cape jasmine(ケープ ジャスミン)」、または「Common gardenia (コモン ガーデニア)」と呼ばれます。
ちなみに、将棋の足がクチナシの果実をかたどった八角形で作られていますが、これは「口無し」にかけて、対局中は「助言無用」を表しているそうです。また食品の着色や染物などの、赤みがかった濃い黄色は「山梔子色(くちなしいろ)」という色の名前となっています。
迷信ですが「クチナシ=嫁の口がない」ということで、女の子のいるお宅にこの花を贈るのは控えた方が無難なようです。 |
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...........花の栽培.........
つぼみがしっかりした苗木を入手します。半日陰でも花は咲きますが日光が不足すると開花しないこともありますので、日当たり水はけ、水もちのよい肥沃地に、5月〜7月頃高植えにします。
十分な水やりをしてから腐葉土やわらでマルチングをして乾燥を防ぎます。2月と8月の下旬に、油かすと等量の粒状化成肥料を2〜3握り、株元に施します。剪定は花後すぐに行い、自然な樹形を生かすため、無駄な枝を切る程度に抑えます。
カイガラムシやオオスカシバ幼虫を見つけたら早期駆除が必要です。 |
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