〜 6月29日の花 フェンネル(茴香) 〜
花言葉 |
賞賛・背伸びした恋・力量・よい香り・愛情に値する・どんな賛美でもあなたを語り尽くせない・精神の強さ |
別名 |
ウイキョウ・クレノオモ・フヌイユ |
科・属名 |
セリ科・フォエニクルム(ウイキョウ)属 |
原産地 |
ヨーロッパ南部〜アジア西部原産 |
状態 |
多年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
フェンネルはヨーロッパ南部からアジア西部原産の常緑多年草で、最も古くから栽培されていた大型のハーブです。初夏にオミナエシに似た小花を散形花序につけ、パラソル状の黄色い小花をたくさん咲かせます。葉は繊細な羽状複葉で、アスパラガスのように糸状に細かく分かれています。
葉が青銅色になる「ブロンズフェンネル(写真右3番目)」や葉の香りが強く薬用に用いられる「スイートフェンネル(写真左)」と、茎の下部は肥大して白色の球になる「フローレンスフェンネル(写真右2番目)」の3種が有名です。草丈は1〜2m。花期は6〜8月頃で鉢の市販期は4〜5月、苗は通年です。
フェンネルは昔から健胃、去痰、整腸などの薬草として扱われてきました。全草に清涼感のある甘い香りがあり、とくに乾燥した果実は芳香が強いのでスパイスとして利用されます。海外では魚のハーブともいわれ、西洋料理や中華料理、ハーブティーなどに活用されています。葉はビネガー、オイルの香りづけに、種子(写真右下)はスパイスとしてフルーツパイやクッキーなどに、花や葉は染料に、香りには精神高揚作用があるので浴槽に入れたり、コロンにしてストレス解消に役立っています。またフローレンスフェンネルは、根元の肥大した部分を野菜として利用しています。
ヨーロッパでは古くから「フェンネルを見て摘まない者は馬鹿(悪魔)だ」とされ、効力のある薬草として愛用され、魔除けやお守りとして扱われていたといいます。一方、この葉をいぶすと妖怪たちが集まる効果があるため魔法使いのお気に入りとされ、「フェンネルの種子をまくのは悲しみの種子をまくことだ」といわれていたそうです。このフェンネル、スペインでは闘牛士たちの勝利の花輪にもされています。
属名の「フォエニクルム(Foeniculum)」は、古いラテン語「foenum(乾燥、干し草)」という意で、この果実と葉を乾かして香辛料として利用したことにちなみます。和名は香りを回らすという意から「ウイキョウ(茴香)」と呼ばれ、漢名をそのまま使っています。別名は「クレノオモ(呉の母)」です。英名は「Fennel(フェンネル)」、または「Sweet fennel(スイート フェンネル)」で、仏名は「Fenouil(フヌイユ)」、イタリアでは「Finocchio(フィノッキオ)」と呼んでいます。 |
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...........花の栽培.........
水はけのよい土に苦土石灰をまき、腐葉土や堆肥をすき込んでからタネをまきます。発芽したら不揃いなものを間引き、本葉4枚のときに下部のふくらんでいるものを1本残します。
株元に粒状化成肥料を軽く施しますが、肥料切れは、葉や茎が黄変して生育が鈍るので注意が必要です。夏は除草と水やりを欠かさずに、秋はしっかりと水やりをします。収穫は随時葉先を摘み取るほか、肥大した茎を根元から刈り取ります。
また種子を使う場合は葉が薄い褐色になった頃に、株ごと乾燥乾燥させてから取ります。 |
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