〜 7月16日の花 ヤマユリ(山百合) 〜
花言葉 |
純潔・荘厳・高貴な品性・飾らぬ美・威厳 |
別名 |
ヒャクゴウ・ヨシノユリ・エイザンユリ・ホウライジユリ |
科・属名 |
ユリ科・リリウム(ユリ)属 |
原産地 |
北半休の亜熱帯〜亜寒帯原産 |
状態 |
球根類 |
...........花のいわれ・特徴.........
ヤマユリは日本特産の植物で、東北〜近畿地方かけて自生する多年性の球根類です。ユリ属には100種近くあるとされ、日本にも十数種の原種があり「ヤマユリ(L.auratum)」の他、『カノコユリ(L.speciosum)」、「オニユリ(L.lancifolium)」、「ヒメユリ」、「オトメユリ、またはササユリ(L.japonicum)」、「スカシユリ(L.maculatum)」などがあります。
なかでもヤマユリは背が高く、大きな花を咲かせて強い香りを放ち、ユリの王者と言われています。明治の初期に日本からのヤマユリの球根が多く輸出され、その気品と香りの良さで評判となりました。その後大正〜昭和初期にかけて欧米へのユリ根の輸出が最盛を極め、その量は二千万球に達したといいます。このヤマユリの一種が「オリエンタルリリー」と呼ばれる園芸品種群の原種のひとつです。
ヤマユリの花は漏斗状で大きく、花びらの半分以上が強く反り返っています。白い6枚の花弁には黄色の筋と赤褐色の斑点が入り、雄しべの先の葯の朱色がアクセントとなって、花言葉どおり美しさと品格を備えています。ヤマユリは種が発芽するまでに2年、花を咲かせるまでさらに2年かかり、1m〜1.5mの茎先に約20p以上の大輪の花を咲かせて強い芳香を発散させます。他にも花びらの中央に紅色の筋が入るもの(写真右3番目)や純白に近い色などがあります。
またユリは観賞するだけでなく、滋養・強壮・解熱・利尿などの薬用植物として、また球根には苦みがないことから食用としても栽培されています。生薬名としては「ヒャクゴウ(百合)」と呼ばれます。草丈は90〜150cm。花期は6月中旬〜8月で鉢の市販期は1〜12月、球根は9〜10月頃です。
属名の「リリウム(Lilium)」は古いケルト語の「li(白)」と「lium(花)」に由来します。名前のユリは、花と茎が揺れて動く様子から「ユリ(百合)」。和名の「ヤマユリ(山百合)」は文字どおり山中に生えていることによります。別名も多く「ヨシノユリ(吉野百合)」、「ホウライジユリ(鳳来寺百合)」、「エイザンユリ(叡山百合)」などとも呼ばれます。英名は「リリー(Lily)」、「Gold-banded lily (ゴールド バンデド リリー)」、「Mountain lily (マウンテン リリー)」です。 |
ギリシャ神話
ゼウスは、アルクメネとの間に生まれた我が子ヘラクレスを不死のものとするために、妻のヘラが眠っている間に乳をのませようとしましたが、幼いヘラクレスが焦るあまり、その乳の滴りが地上にこぼれてしまい、こぼれた乳は天上では銀河となり地上ではシラユリとなったとされます。
そのためキリスト教においては、白の純潔な花弁は神秘的な意味合いをもち、ヘラの花とされ、清純や純潔、母性のシンボルとなりました。ただ、生殖をイメージする雌しべは、キリスト教会や儀式ではこれらを取り去ってから用いたとされます。 |
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...........花の栽培.........
ヤマユリは半日陰を好むので、春の間は日が当たっても、夏は球根が乾燥と高温から守れるような場所を選びます。ユリは茎の地中部分から出る根から養分や水分を吸収するので、下根は土をしっかりつかまえて支えるために深植えが鉄則です。
土は水はけのよい弱酸性土に、腐葉土などを混ぜておきます。その後も月1回ほど、芽が出たらつぼみがふくらむまで液体肥料を与えます。花後も水やりを続け球根を肥大させます。 |
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