〜 9月17日の花 ミセバヤ(見せばや) 〜
花言葉 |
平穏無事・安心・憧憬・大切なあなた・静穏・上品な美・安静 |
別名 |
タマノオ・オクトーバー ダフネ・オクトーバー プラント |
科・属名 |
ベンケイソウ科・ヒロテレフィウム(ムラサキベンケイソウ)属 |
原産地 |
日本・中国原産 |
状態 |
耐寒性の常緑多年草 |
...........花のいわれ・特徴.........
ミセバヤは、日本の瀬戸内海の小豆島や中国原産の耐寒性の多肉植物です。春から夏にかけて花茎を伸ばし、粉白色を帯びた3枚の丸い葉が茎を囲んで付き、秋の初めに、長い雄しべがふんわりとけぶるように球状の花序をにつくり、淡紅色の小花を咲かせます。群生する茎は枝分かれせず、低く長く伸びます。
3pほどの円盤状の青緑色の葉は周囲がピンク色に色付くととても美しく(写真右2番目)、日本では古くから栽培され、古典園芸のひとつにもなっています。そして秋の終わりには葉が紅葉し、春を待つ冬芽も淡緑色で美しく、一年を通して楽しめます。下垂するタイプなので、ロックガーデンやグランドカバーなどに、また古くから鉢植えとして知られ、利用されています。
ミセバヤの仲間には、北海道の日高・十勝地方に分布する、小形で赤桃色の花の「ヒダカミセバヤ」北海道とサハリンに産し、冬も地上茎が残る「カラフトミセバヤ」、白色の花の咲かせる「ツガルミセバヤ」、北陸に産し、葉が卵形で花色が淡紅色の「エッチュウミセバヤ」などがあり、園芸種として栽培されています。草丈は15〜30cm。開花期は9〜11月頃で鉢の市販期は9〜10月頃です。
属名の「ヒロテレフィウム(Hylotelephium)」は、ギリシャ語の「hyle(森」」と「telephion(多肉植物、または多汁植物)」で、森の中でも生える植物の意といわれます。または『ギリシャ語の「tele(hylo(=森林)とtele(=遠い)philos(=愛)の合成語で、昔、この属の1種を別れた恋人が戻るようにとのおまじないに用いたことによる。(GKZ植物事典より)』とされます。
英名は、花が10月頃に咲くことから「10月の妖精、または10月の沈丁花」という意である「October daphne(オクトーバー ダフネ)、October plant(オクトーバー プラント)」です。和名の「ミセバヤ(見せばや)」は、深山でこの花を見つけた高野山の法師が「君に見せばや(見せたいものだ)」と、歌の師、冷泉為久卿に文を添えたことがはじまりだとされます。別名は、垂れた枝の先に玉のように小花を咲かせる(花を毬の玉、茎をその緒と見立てた)ことから「タマノオ(玉の緒)」とも呼ばれます。 |
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...........花の栽培.........
ミセバヤはロックガーデンや釣り鉢に適し、とても強健で栽培しやすい植物です。多肉植物として扱われますが、排水性のよいところに植え込めば、普通の植物として同じ管理でかまいません。
乾燥には非常に強く、日なたでも半日陰でも幅広く適応します。1度植えたらそのままで大丈夫ですが、肥料は5月頃に、少量の緩効性肥料を与えると生育はよくなります。
増殖は6月頃に挿し芽をすれば簡単に増やせます。水やりは春や秋の成長期に、花に水をかけないようにたっぷりと与えればよく、夏と冬は控えめにします。 |
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