〜 9月13日の花 ベンケイソウ(大弁慶草) 〜
花言葉 |
穏やかな・信じて従う・静寂・機転がきく |
別名 |
オオベンケイソウ・イキグサ・ハチマンソウ |
科・属名 |
ベンケイソウ科・ヒロテレフィウム(ムラサキベンケイソウ)属 |
原産地 |
中国東北部・朝鮮半島 |
状態 |
多年草・多肉植物 |
...........花のいわれ・特徴.........
ベンケイソウは北半球の温帯〜亜熱帯原産で、日当たりのよい草地や石垣の間などに生える多肉質な多年草で、日本では黄色の花が咲く自生種がよく見られていました。古くから各地で観賞用に栽培され重宝されていましたが、現在では一部の山岳地域を除いてほとんどが栽培されていません。
ベンケイソウ属には「キリンソウ(麒麟草)」や『ミセバヤ「玉の緒」(写真右3番目)』、「イワレンゲ(岩蓮華)」などがあり、その一種であるベンケイソウですが、現在では明治の頃に輸入された中国産の『オオベンケイソウ「大弁慶草」(写真左と右上)」が庭植えや切り花、鉢植えとして流通され、ベンケイソウというと、このオオベンケイソウを指すようです。大きな株にたくさんの星形の花と、卵形か楕円形で粉を吹いたような多肉質の葉(写真右2番目)をもちます。
オオベンケイソウは、夏から秋にかけて華やかではありませんが、花弁・萼片ともに5枚で雄しべが長く、紅色の小さな花が茎の先端に集まって花序をつくり、美しい花を咲かせます。濃淡の紅色が一般的ですが白色もあります。葉は楕円形で粉白色帯び、また斑入り葉もあります。繁殖力がとても旺盛で、一枚の葉から芽をだして根を張るほど丈夫な植物で、石垣やロックガーデンなどに利用されています。草丈は30〜70cm。開花期は7〜10月頃、鉢の市販期は3〜4月と8〜10月頃です。
別種のミセバヤは、3枚の多肉質の円形の葉が輪生し、10〜11月頃に小花が密生して下垂します。花は雄しべが長いのでふんわりとけぶるように球状の花序を作ります。また白っぽい青緑の葉は晩秋から冬にかけて美しく紅葉します。草丈は15〜30cm。開花期は9〜11月頃で鉢の市販期は9〜10月頃です。キリンソウは、北海道〜九州の山地の岩場や海岸や岩に生え、草丈は5〜30cmで、夏に黄色の5弁花を密に付けます。イワレンゲは、葉が多肉のへら形で白粉を帯びた淡緑色です。秋に白色で雄しべの葯は淡黄色の花を多数の付けます。
属名の「ヒロテレフィウム(Hylotelephium)」は、ギリシャ語の「hyle(森」」と「telephion(多肉植物、または多汁植物)」で、森の中でも生える植物の意といわれます。または『ギリシャ語の「tele(hylo(=森林)とtele(=遠い)philos(=愛)の合成語で、昔、この属の1種を別れた恋人が戻るようにとのおまじないに用いたことによる。』(GKZ植物事典より)とされます。
和名は、多肉の葉が乾燥してしぼんでしまっても、炎天下に放置したままでも発根することから、その強さを弁慶にたとえて「ベンケイソウ(弁慶草)」と付けられました。別名は「ハチマンソウ」、古くは、繁殖力と生命力が強いため「イキグサ(活草、活き草)」とも呼ばれていました。 |
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...........花の栽培.........
過湿に弱く乾燥に強い多肉植物なので、庭ならば水を控えめにし、日当たりと排水がよければ栽培は容易です。ただ日陰で多湿の場合は根が腐ってしまいますので、水はけのよい用土を使用します。一般には鉢植えで育てます。梅雨から夏は雨の当たらない場所に移し、日の当たらない室内での水のやり過ぎは注意します。
生長期の春や秋は、週1〜2回たっぷりと与え、夏と冬は1か月に1〜2回ほどにします。アオムシがつきやすいので、気をつけ、場合によっては薬剤散布をします。 |
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